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メダカを飼う… 2015年7月

我が家の庭先には、陶器の鉢が置かれていて、メダカが住んでいます。
メダカは、童謡でも親しまれている通り、小川や池などどこにでも住んでいる日本人にとってもっとも身近な魚でしたが、近年では、環境の悪化等の影響で、町中の水場ではその姿を見ることは難しくなっています。  

  ホームセンターをぶらぶらしているときに、ふと見かけたメダカの水槽を見て、これを庭で飼ったらどうだろうと思いつき、インターネットで調べてみると、結構メダカを飼っている人が沢山いることがわかりました。室内での水槽飼育はもちろん、陶器鉢や成形池での室外飼育も簡単で、皆さん楽しんでメダカの飼育をしています。これなら自分でもできそうだということで、ホームセンターで水槽を購入し、土やら流木やら水草をセットして、メダカも放してやりました。水質悪化が心配でしたが、適応してくれて、今では元気に泳いでいます。

 その後、庭先でもメダカを飼いたくなり、陶器鉢を加工して、水が漏れないようにして、土(荒木田土という田んぼの土)を入れて、水草、姫睡蓮の鉢植えなどもセットしました。メダカだけでなく、小さなエビや、タニシも一緒にいれています。これは、こびりつく藻を食べて、水質を維持してもらうためです。また、メダカの糞などを分解し無害化するバクテリアも順調に繁殖させることができました。バクテリアが住み着いて水質が安定すると、水が墨汁のようないい匂いがしてきます。水に指を突っ込んでくんくんするのが毎日の日課になっています。

 このようにいったん環境が整ってくると餌やりも基本的に必要なく(メダカは自然に発生する藻やボウフラ、水面に落ちた羽虫などを食べて生活する)、日光が当たる→水草が光合成をして酸素を供給する、藻が発生する→メダカが藻や昆虫を食べる→メダカの糞をバクテリアが分解する→水質が安定する、という自然の流れがうまく軌道にのった小さな生態系ができあがることになります。

 メダカは日光が大好きな魚で、日当たりがよく水温が高くなると、お腹に小さな卵をつけるようにもなります。お腹に卵を抱いてゆらゆらと泳いでいるメダカを眺めると大変癒されます。
 皆さんもメダカを飼ってみてはいかがでしょうか。 

(文責:一由)